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    2016/12/27

    外国公務員に対する贈賄(諸外国の規制)

    外国公務員に対する贈賄

    日本では、OECDで採択された外国公務員贈賄防止条約を締結したことを機に「不正競争防止法」を改正し、外国公務員に対する贈賄を禁止しています。日本の規制以外に外国の規制も知っておく必要がありますので、今日はそれについてお話をしたいと思います。

    具体的に注意すべきルールはどんなものがありますか

    欧米系では、アメリカのFCPAとイギリスのUKBAです。どうして日本の企業がアメリカやイギリスの法律を気にしなければならないのかと思われるかもしれませんが、例えばFCPAの場合、日本企業のような外国の企業であっても、違法行為の一部が米国内で行われたような場合や、米国企業と共謀したと認定される場合などには、外国の企業も処罰の対象になる可能性があります。このように、自分の国の規制を外国にまで及ぼす域外適用は、その可否について法律論上の議論はあるのですが、アメリカ政府は外国企業に対してもFCPAを厳しく適用する方向で動いています。イギリスの贈収賄法であるUKBAも、域外適用を想定した内容となっています。

    アジアの場合はどのような規制がありますか

    アジアの場合には、各国ごとに規制があり、いくら以上であれば賄賂にあたるというみなし規定がある国もあります。例えば、ベトナムの場合200万ドン以上の価値を持つ金銭、財産、金銭的利益又は非金銭的利益を原則賄賂にあたるとされています。200万ドンは日本円でいうと約10000円ですので、そんなに大金ではありません。お付き合いの範囲だと思ってやったことが贈賄罪にあたることがありえますので、注意したいです。また、賄賂を贈る対象は、公務員だけでなく、公務を不適当に遂行させ又は遂行させないためであれば、民間部門に属する人物への贈賄も規制の対象となりますので、これにも注意が必要です。

    韓国の場合

    低額というはなしだと、韓国にも厳しい規制が最近できました。今年9月に施行された「不正請託及び金品等授受の禁止に関する法律」というものですが、1 回 100 万ウォン(約 9 万円)、年間 300 万ウォン(約 27 万円)を超えて金品を提供することは、職務関連性を問わず処罰の対象となるとし、職務関連性があれば 100万ウォン(約 9 万円)以下でも禁止しています。また、社交・儀礼等目的の支出については規制の対象外となりましたが、食事は 3 万ウォン(約 2,700 円)以下、贈答品は 5 万ウォン(約 4,500 円)以下、慶弔費は 10 万ウォン(約 9,000円)以下とされており、かなり低額です。日本同様、接待文化が色濃く残っている韓国では、特にビジネス界からこれは厳しすぎるとの意見も出ています。

    企業としてはどのような対策をとるべきなのでしょうか

    まずは、経営者の方が、贈賄は絶対に禁止という姿勢を明確に示していただく必要があります。その次に、取引先の国の規制を踏まえた社内規定を策定します。社内規定では、接待に利用できる金額の上限を定めたり、それを超える場合には承認を必要とするなど、現地の規制と会社の組織体制に合わせた独自のルールを作る必要があります。他にも、モニタリングとして現地拠点の訪問や担当者からのヒヤリングを行う、この問題に関する社内セミナーを実施する、内部通報窓口を設置する、取引先との契約書に贈賄規制に違反していないことを誓約してもらう条項を入れるなど、できることはいろいろあります。何をどこまですべきかは会社の実情により異なりますので、ぜひ弁護士にも相談した上で進めていただければと思います。